2nd・ミッション


聖地巡礼(代参)


新年ねんぷち☆おみくじ祭り in 鷲宮」に潜入し、「ねんどろいどぷち らき☆すた お年賀カプセルVer.」をゲットせよ。

 礼紋探偵社地球支店は依頼があればどのような事件の捜査にも乗り出します。「地域限定の記念みたいなモノですので、2〜3個でいいんです。もしも通りがかる機会があり、たまたま見かけたらの範疇で構いませんので、記憶に留めておいて下さい(^^;)」というM氏の言葉をお屠蘇気分で反芻しているうちに、その地域に一番近いのは支店しかないことに気がつきました。「それしかないなら、やるしかない」という心強い社長の天啓(電波?)を受け、一念発起した私は正月休みを返上して「聖地・鷲宮町」に出かけました。

 



2009年1月2日。冬晴れの穏やかな一日。とある板での友人の願いは「うう・・・巡礼したい・・・。誰か、初詣に行かないかなぁ〜。」とのことでした。鷲宮町へは行ったことはないけど、代参しようかすまいか、しばし思案。ネットでフィーバーぶりを調べてみると大晦日から並んでいる連中がいるらしい。うーん、並んだ挙げ句に、売り切れという悲惨なケースも考えられなくもない。でも、一番近いのは我が礼紋探偵社地球支店である。元日を避ければ意外と簡単に手にはいるのではなかろうか。かくして午前8時30分に自宅をスタート。富士山があまりにもキレイに見えたのですが、写真にはキレイに写りませんでした。申し訳ありません。

道に迷うことも渋滞もなく、初詣臨時駐車場となっている鷲宮町役場へ到着。9時15分くらい。交差点に商工会議所があって30人くらいの列が出来ていいました。ここでも「ねんどろいど」は販売するようです。駐車場は一杯でしたが、犬連れのおじさんが腕を振っているので近づいてみると本館のロータリーに止めてしまえと言うことらしい。いいのかなぁと思いながらも素直に駐車。駐車場には既に「痛車」があちこちに止まっていて、ただならぬ雰囲気。黒いダウンを着込んだ如何にもな集団がぞろぞろと歩いていますが、普通の家族連れの割合も多く、半分以上は堅気の方たちでした。外はかなり寒かったので、手袋してきて良かったと思いました。デカと探偵には手袋は必需品です。

商店街を抜けていくとあちらこちらに「らき☆すた」の張り紙があるんですが、ほとんどがカラープリンターかカラーコピーみたいな感じでお金がかかっていません。幟を建てている店が多く、「携帯ストラップは完売しました」の文字が勇ましく躍ってます。なんだか妖しげな御神輿を発見。これを担ぐ勇気はないなぁ。というよりも、そもそも私自身は「らき☆すた」なんて全く知らないのであります。
キャラクターの制服やスク水のマネキンが立っている洋品屋もありました。どさくさまぎれに涼宮ハルヒの制服まで売ってました。お値段は3980円。「らき☆すた」というアニメがあるとの噂は知ってました。原作はオタクな少女の日常を描いた四コマ漫画らしい。ネットで立ち読みしてみましたが、まぁ、特に琴線触れるものでありませんでした。ただ舞台が埼玉県の鷲宮町ということで、ご当地アニメとして盛り上がっているという情報には近所ですから、「むむ」と思いましたが、この時まで頭の中からは消去されていました。初詣に行くということでアリバイも成立し、初の「聖地巡礼(代参)」となったわけです。

参道はごく普通の初詣といった感じです。駐車場から15分くらいかかりました。参道の向かって左側に「らき☆すた」関係のテントがありました。20人くらいの列が見えましたが、大したことはない感じ。だったら、せっかくだから真面目に参拝しようと、参拝客の方の列に並びました。待つこと10分。お賽銭は「始終ご縁がありますように」45円としました。二礼二拍手一礼。まっこんなもんでしょう。

でも、何気に警備員さんが多いです。昨年は凶悪なアキバ系犯罪者が出ましたから、当然の処置なのでしょうか。ちと物々しい感じもします。参拝をすますと脇で福娘が三人並んでいて、参拝の礼を言いながら「富久福銭」とステッカーを配ってくれます。おっとさすがにこちらの女の子たちはレベルが高いです。小槌を持った福の神が最後に小槌を振ってくれます。なかなか面白いサービスです。境内のあちらこちらにおみくじボックスがあります。一つ引いてみました。結果は「小吉」なんですけど、ほとんど「凶」ですね、これ。「あしひきの山の間照らす桜花この春雨に散り行かむかも」という何とも寂しい和歌。「かも」は詠嘆の終助詞ですね。

願い事…始めからは無理だが時が立てば叶う。商売…相手の立場になり考えることが成功の元。進学…何か問題がないか見直すこと。失せ物…忘れた頃に出てくる。旅行…遠方は注意。勝負…我を慎み相手を認めること。交際…自分の都合でごり押ししない。病気…医者を変え、別な診断を受けること。縁談…まとまりにくいが急展開することがある。金運…利益はあるが少ない。………どう読んでも「凶」に見えますね。夜明けの見えない日本経済もかくやとばかりの惨たる結果にすっかり意気消沈。お守りを子供たちの分だけ買いました。これで神様の方に義理立ては済みました。さて、気を取り直して、ミッションを決行しなくては。

大きな箱にカプセルがあってそれをダイレクトに手で取るという形。一回に十個まで引いて良いようです。売り場の写真を取り忘れてしまいましたが、大きな箱が二つありました。しかも私の時は待ち時間がゼロでした。誰も並んでない。逆に参拝の列の方が長蛇になっています。長さからすると自分の並んだときの軽く倍はありましたから、20分以上は待ちですね。さて、肝心のカプセルですが、そもそも勝負は六個と決めていました。四個でコンプリートなんだから、ダブりが出てもばっちり揃うかもという安易な考え。あんまり張り切って掻き回すのはどうかと思われましたのでさくさくと取ります。すると女の子が取るそばから白いビニール袋に入れてくれます。

カプセルは半透明なので、その筋の人は箱をのぞき込み眼力で引き当てるんでしょうけど、こちらは無欲。結果はなんだか同じのが沢山。ツインテールが四個。さてどうしたものかと佇んでいたら、いかにもなお兄さんが「こなたを交換してくれない」とトレードを持ちかけてきました。キャラの名前が分からないので、その旨を白状すると「青い頭」とのこと。調べてみると残念ながら一個しかない。これ(ツインテール)ならいっぱいあるけど…と言ったら、それとピンク頭を交換してくれました。オタクは優しいなぁ。後は子供たちにおみやげのお菓子を買って帰りましょうと心も晴れ晴れ。レトルトカレーとクッキーという定番のキャラクターグッズです。

参道の商店街は普通の商店街でした。キャラクターショップのようなものが進出するのではなく、鷲宮商工会が町をあげて頑張っているんだという印象でした。家に戻ると11時30分。ちょうど三時間の聖地巡礼の旅でした。四個を依頼人に渡しても同じものが二個余ってしまいますので、一つ開けてみました。可愛いじゃないですか。ついでにおみくじも開けちゃえ。「半吉」と出ました。「運勢 心を素直に持っていれば困難も乗り越えられるでしょう。」「言 半吉、初めて聞きました。レアキャラっぽくて良い感じ。」だそうです。さて、我が手にあるのは「柊かがみ」というキャラですね。見れば見るほど可愛いので、社長の手前、飾ってはおけません。娘や姪にあげることにしました。

首尾良くゲットしたからには、早速にM氏に連絡しようと思ったものの、自分は出先だっだし、手元にあるのは携帯電話しかありません。そもそもM氏の携帯のメルアドなんて知りません。携帯で連絡が付きそうなDさんとMさんに仲介してもらいましょう。鷲宮商店街を歩きながら、メールを二人に打ちました。お二人とも早速に動いてくださったのですが、何故か肝心のM氏とは直接携帯では連絡が取れない状態が続きました。やきもきしながらも、梱包開始。16時45分、やっとパソコンのメールで連絡が取れました。近くの宅急便営業所まで5分。着払いって事で発送させていただきまして、これにて一件コンプリート。この世にやまない雨はない。